thyssenkrupp Materials Services社:クラウド上のAI分析で運用バランスを調整
プロジェクトの背景
thyssenkrupp Materials Services社(ドイツ、エッセンが本拠地の大手鉄鋼工業製品メーカー)は、世界各地の拠点から顧客にサービスを提供しています。
在庫レベルを維持し、製品輸送コストの増加に対処するために、デリバリネットワーク全体を最適化する手段を探している中で、クラウドにおける人工知能(AI)がもたらす可能性に同社は目を向けました。
その考え方はシンプルで、データを自動分析できるクラウドベースのプラットフォームを構築し、仮説に基づいてシミュレーションを実行するというものです。このツールの構築は複雑なため、信頼できるテクノロジーパートナーのサポートが必要でした。そこで、同社はアバナードをパートナーとし、両社は連携しながらalfred.simOneと呼ばれるソリューションを構築しました。
ソリューション
alfred.simOneの概念実証を、PaaS(platform as a service)コンポーネント、および視覚化のためのMicrosoft PowerBIを使用して、Microsoft Azureクラウドプラットフォームで構築することは早い段階で決まりました。ツールの強みは、入力したネットワーク構成に基づいてシミュレーションを実行できることです。大量のデータを処理し、結果をインテリジェントに分析して、輸送コストや在庫レベルに対する影響を確認できます。
開発フェーズにおけるテストシミュレーションにより、1つの製品をサイトの小規模なグループで一元管理することで、thyssenkrupp社はサービスを犠牲にすることなく、年間50万ユーロを節約できることがわかりました。
成果
alfred.simOneでは運用の最適化やコスト削減を実現するためのシミュレーションの実行をすでに開始しています。また、このプラットフォームによって、同社の文化を変え、データ主導の組織へと変革しようとしています。
alfred.simOneプロジェクトは、さまざまな背景を持つメンバーが集まって、ビジネスのやり方を根本から変える革新的なソリューションを開発するにはどうすればよいかを示すよい例です。
Microsoft AnalyticsとAIを利用したデータ活用方法についてはこちらをご覧ください。