より高い拡張性に加え、信頼性とスピードのあるアップグレードを、遅延無く予算の範囲内で実現。
去る10 月 23 日金曜日の夕刻、セントリカ (Centrica)社のEnergy Marketing and Trading (EM&T)部門の230人の従業員は、不安な心を持ちながら退社しました。
何故なら、週明けの月曜日に彼らが出社するまでにセントリカ社とそのテクノロジー・パートナーであるアバナードが、同社のEM&T部門のきわめて重要なテクノロジー コンポーネントである「Endurエネルギー取引・リスク管理プラットフォーム(ETRM)」に対して、大規模アップグレードを実施することになっていたからです。従業員が建物に入ったときにこの大規模アップグレードが成功か失敗かが分かるよう、緑と赤のポスターが準備されていました。
作業負荷は、導入時に設計された想定処理サイズを超えて著しく増えていました。プラットフォームのパフォーマンスと可用性に負担が見え始めており、平均して1ヶ月に6件は問題が発生し、その大半は取引に影響を及ぼしていたため、維持の金銭的負担も大きく、新製品の市場投入スピードにも影響を与えていました。
基本ソフトウェアと現在のプラットフォームを支えるテクノロジーはサポート終了が迫っていた為、大幅に運用リスクが高まっていました。
ソリューション
アバナードは、ロンドン、バンガロール、デリーのアバナード・センターを拠点とする124名で、EM&T部門の為にオンショア/オフショアチームを編成しました。約20人のアバナードのスタッフが、セントリカ社と契約会社の約15名のスタッフと共にアップグレード・プロジェクトに取り組みました。アバナードのチーム・メンバーは、EM&T部門で生産サプライヤー・マネージャーを担当しているMo Patel氏が「誰が誰のために働いているかわからない」と言うほどにEM&T部門の担当者と一身になって取り組んでいました。「彼らは、共通の目標を持つひとつのチームでした。そして、新たなチームやチームの拡張が必要になると、アバナードはすばやく用意してくれました。運用開始日を守る執念の強さは見事でした。」
完全なアップグレードを達成するために、運用開始前の週末にアバナードは2回の予行練習を実施し、アップグレードに向け556 のアクション1つ1つに対して綿密な計画を立てました。10月24/25日の週末にアバナードはアップグレードを実施しました。その頃、EM&T部門の従業員は週明けにどのようなことが待っているのか知らずにその週末を過ごしました。
10月26 日月曜日、EM&T部門の230人の従業員は出社し、緑のポスターが貼り付けられた壁を目にしました。アップグレードと運用カットオーバーは成功していたのです。オフィスの志気が上がり、笑顔が広がりました。
成果
そして、この首尾良いスタートからすべては良い方向に進んでいます。取引担当者は、システム自体は以前と変わらないものの、高速化し効率性と信頼性が向上していると感じました。アップグレードにより、パフォーマンスが向上し、稼働時間が長くなったことで、運用リスクが減少しました。
最も重要なことは、セントリカ社のEM&T部門がETRMプラットフォームの継続的な発展の為のサポートを望んだことです。EM&T部門は、昨年比33%増となる当期100万件の取引を見込んでいます。Eaves氏は、ETRMプラットフォームのアップグレードにより、それ以上のサポートができると考えています。これは、旧プラットフォームでは相当の時間と費用を注ぎ込まないと達成できないことでした。